「…うん、美味しい」
一人で呟きながらココアを飲み続ける。
…一杯飲んだだけで満腹なんだけど。
満腹感に貪られながら私は再び眠りについた。
体もポカポカしてたからか、すぐに夢の中へと落ちていった。
『羽音…』
夢の中で誰かが私の名前を呼んだ気がしたがた私は眠たかったのか睡魔に負けたのか…誰が呼んだかなんて分からなかった。
―プルルルル…プルルルル…
「…ん?」
自宅の固定電話が鳴り響く。
固定電話が鳴るなんて滅多にないのに…。
「…もしもし」
小さく欠伸をしながら電話に出る。
せっかく気持ちよく寝てたのに。
『……』
電話の相手は無言。
聞こえなかったのかな?と思いもう一度「もしもし?」と言ったけど、やはり返答はなし。
いたずら電話?
怖いと言うか面倒になってきた…。