「あと5分やん」

「…ほんとだ」

海音に言われて時計を見るとあと5分で0時だった。
そんなに長くここにいたんだ…気づかなかった。
ライトアップしたらどんなのになるのかなー。

「さぁ、残り10秒です!!皆さんでカウントダウンしましょう!!」

企画者かライトアップする係りの人がマイクをもちながら言う。
…新年のカウントダウンみたいだと思ったのは内緒にしておく。

「10!9!8!7!6!…」

みんながカウントダウンする中、私と海音は無言でクリスマスツリーを見つめていた。

さすがにカウントダウンする気にはなれなかった。

「3!2!1!!」

「…ん?!」