「…なあ、やっぱりアレって…」

「どうした?」

「…何でもない」

彼らがそんな話をしてたのは知るよちもない。

ただ私はボーッとクリスマスイブ、お正月の事を考えていた。

明日はどこに行くのかなとか、お正月は四人で初詣行けたらいいな、とか。

これから先の事しか考えなかった。

「…寒い」

小さく呟いた私の声は誰にも届かずに闇の中へと消えていった。