小さく聞こえたその声に私は即答する。

「はい、もちろんです」

ちゃんと、心から笑えた。

「お料理、美味しかったです」

「そう?はりきっちゃってね」

照れ臭そうにしてる寧音さんが可愛く見えた。
お母さんって顔してる。
息子を大事に思ってる、私にも分かる。

「あかん、キツいわ。寝る」

海音がお腹をさすりながら席を立って出ていこうとするから私も着いていった。

「お風呂はいつでも入っていいわ」

去り際に、そう聞こえた。
綾芽と蒼空も辛そうに後をついてきてた。

もちろん皆無言で自分の部屋に戻っていった。
…相当、辛かったみたい。