「卵焼きあげる」

「ええん?」

「うん。もっと太った方がいいよ」

「羽音に言われたないわ」

笑いながらも卵焼きを食べる海音。
海音、無理矢理笑ってるのバレバレ。

今はスルーしとくけどいつか聞いてみようかな。

「ん…美味いやん、この卵焼き」

「そう?ありがとう」

「羽音が作ったのか?」

卵焼きを美味しそうに食べる海音に対し綾芽は私のお弁当を覗き込みながら尋ねる。

「うん、そうだよ」

「すごいな」

「すごいやん!!」

すごいことなのかな?
私としては当たり前ってか普通なんだけどな。

親がいないから作らなきゃいけないんだけど。一人暮らしだから掃除も洗濯も炊事も全部私がやってる。

小さい頃から家事はできた。
小三ぐらいになってからは完璧だった。

そのあとは皆で駄弁りながら教室へ戻ってから午後の授業。

放課後になるのはあっという間だった。
今日は無理だけど近いうちに皆で放課後に遊ぼうと言う話もした。