「そっか、分かった」

「…驚かへんの?」

「何となく分かってたし、今は私だけ好きなんでしょ?」

悪戯っぽく笑って聞いてみた。
昔は昔なんだから…昔のことを気にしてたら今が楽しめないじゃない?

海音自身が反省してるなら私は何も言わない。
言う権利も、私にはないから。

「当たり前やん」

そう言って海音はところ構わず私を抱き締める。
…みんなが見てるのに。

それでも不思議と恥ずかしくなかった。
慣れたのか、心地よかったのか…それは分からないけど。

「海音、アクセ」

「そーやったな。行こか」

再び手を繋いで私たちはアクセが売ってるお店まで足を運んだ。

そのあとは色んなアクセを見たりアイスを食べたり服を見たり…。
時間も忘れてお互い初デートを満喫していた。