「どこ行くの?」

「決めてへん」

「……」

決めてないのにデートに誘ったの?
このご時世でもいるんだね…。

とりあえず、学校出たのはいいけどこの近くでデートスポットとかあったっけ?

「ちゃうねん。俺は羽音と居れたらそれだけで満足できるさけ」

さらっと恥ずかしいこと言った。
海音はいつも恥ずかしい事とか平気で言うよね。
照れたりしないんだろうか?

「あ、ありがとう…」

「おん」

…って、こんなイチャイチャしてる場合じゃなくて。
どこ行くか決めないと。

「ショッピング行きたい」

「ショッピング?この辺にある、おっきいショッピングモール行こか」

「うん」

私たちは手を繋いだままショッピングへ向かうことにした。