「羽音、昼休みやで。屋上行こか」

「うん」

私と海音は前を、綾芽と蒼空は後ろを歩いて屋上へ向かった。

…誰も居ませんように。
居たら、また違う日に話そう。

「誰もおらへんやん」

海音の一言で、私も決意する。

「とりあえず座ろっか」

私が言うと、何故か円になって座る。
右隣には綾芽、左隣には海音、正面辺りには蒼空…こんな風に。

会議するわけじゃないんだから…適当でいいのに。
心のなかでそう、呟いて私は空を見上げた。

今日の天気は雲一つない快晴。
綺麗な水色が一面を覆う。

…私の今の心とは程遠い色、だね。

「あのね、私――…」