最後の方は声が小さくて聞こえなかったかもしれない。 だけどこれが、私にできる精一杯の告白だった。 その瞬間―… 「…えっ?」 目の前が真っ暗になって、何か暖かい感じがした。 …理解するのに時間は掛かったけど、私は海音に抱き締められていた。 暖かい…海音の背中…。 「やっと、俺のもんになった…」 背中越しに、そんな声が聞こえた。 「…かい、と…?」