あの二人は口喧嘩っぽい事ばかりしている。
喧嘩するほど仲がいい、って言うけどね。
考えることはいつも同じ。
今日も色々考えてたら放課後。
時間が経つのは本当に早い。
「あー、明日から夏休みだが、課題はやれよ?後、命は大切に。んじゃ解散」
終わりのHRでりっちゃん先生が言っていたことを思い出す。
ここの学校は夏休みが早くて長い。
2、3ヶ月は絶対ある。
課題はもそれなりに多いし。
…地獄の夏休みになりそうだ。
「海くん、帰ろ?」
「おん。ほな、さいなら」
私たちに軽く手を振って芽生ちゃんと一緒に帰っていった。
「佐原、だっけ?あいつ苦手だわ」
綾芽が頬杖を突いてい小さく呟いた。
イライラした雰囲気を漂わせて。
「…まぁまぁ。俺らも帰るぞ。羽音は?」
「私は…まだ残っておく」
「そうか。気を付けろよ」
「羽音、気を付けて帰るんだよ?いいな?」
蒼空と綾芽は親みたいに私に言う。
そんな子供じゃないのに…。