「なるほどな。俺も今から授業ねーし、少し話すか?」
思いがけないりっちゃん先生の言葉に私は驚いてまじまじと見つめる。
180以上ありそうな身長に短い黒髪に黒縁メガネ。
見た目が25歳ぐらいなのに実年齢は30歳らしいからビックリした。
目だけは相変わらず鋭くて怖いけど。
「うん、話す」
「お前は…はぁ…。敬語ぐらい使え」
「りっちゃん先生だし」
「何気に敬語使うな。呼ぶなら先生か、りっちゃんにしろや」
「りっちゃん先生」
「…分かった分かった」
やった。
何か知らないけど勝てた。
自分の意思を貫くのっていいね。
ん?けど、一体どこ行くんだろう?
りっちゃん先生が歩き出すから私も急いで後をついていった。