真來「タメ?」

それを知っているちゃーちゃんは、
滅多に、私にこんなことは言わない。
ただちゃーちゃんは素直で隠し事が苦手なため、イケメンを見つけると自然と目が輝くのである。
きっと、ちゃーちゃん自信は気付いてない。

だから今も、主語は無くてもちゃーちゃんの興奮具合と目の輝きでなにがあったのか分かってしまった。

茅弥「うん!新入生だったよ!」

あ、大事なことを忘れかけていた。

今日は高校の入学式である。
制服が可愛いことと、進学率がいい事で
決めたこの公立高校は県内でも人気が高い。
とはいえ、私やちゃーちゃんが
入試を合格できるのだから
そこまで頭のいい学校ではない。

学力よりも、人間性。

それがこの学校のモットーらしきもの。

だからこそ、受かったのである。


茅弥「あっ、真來!クラス一緒!」

いつの間に見ていたのか、
小さい体を精一杯伸ばして、張り紙を指差すちゃーちゃんは満面の笑みだった。