そっけなく答えると私は玄関のドアに手をかけた。


「気をつけて行けよ。」


優しく微笑みながら片手をあげるお兄ちゃん。


お兄ちゃんにとって私はまだまだ子供みたい。



私のお兄ちゃん…如月 蒼空[キサラギソラ]は私の2つ上。大学1年生の20歳。


そして私はお兄ちゃんの事が好き。


どんなに、どんなに突き放しても必ず戻ってくるこの思いはどこにぶつければいいだろうか…。


…ー禁じられた恋ー…


これが私の秘密。誰にも言えない。一人闇を抱えている孤独な私。