「あのね茜ちゃん。俺は、ここに君とデートしに来てる訳じゃないのよ?」
分かってる? 君のその言葉に、俺がどれだけ動揺してるかなんて…。
正直言って、集中力のない茜ちゃんを落ち着かせるのが一苦労なんだよな…。
だってさ…、それだけ茜ちゃんを見ておかないといけない…つまり、俺の視線は
彼女だけを見るはめになる。
最悪だとは思わないけど最高とも言えないんだな…これが…。
「だってぇ~、先生の事聞いたら勉強に集中出来るかもぉ~?」
首を傾げて言うこの言動は、俺の理性をぶっ飛ばす威力だ。
…俺って変態かな? って悩んだ事もある。だって、6歳も離れてたらそりゃ思うだろ?
でも、俺の過去の恋愛史は年上が多かったんだぞ!
そんな俺が、年下の…今度高校生になるとは言え、まだ中学生だぞ?
片や俺は、去年成人式を終えてる身であって…。確実に、犯罪者となる訳だからな…。
手を出しちゃいけない相手だって事ぐらい俺だって分かっている訳だから…。
このバイト引き受けなかった方がよかったかな…。