「今日は、俺も集中出来ない。日を改めるから」







一度も私の顔を見る事もしない。それだけで胸が、痛くて痛くて…。


勘違いしちゃダメなのに、勘違いしたくなっちゃう…。




見て…。私を見て…。








………………だめ……。



誤魔化せない……。


勘違いでもいいの。







好きだもん先生の事!



勘違いでも私は先生が好きなの…!



「ッ…先生!! 帰んないでッ!」



カバンの中にペンケースや教科書を仕舞っている先生の腕を掴む。


…やっぱり、お父さんとも葵ともクラスメイトとも違う腕の太さ…。






「…茜ちゃん。放してくれるかな?」