ザーーー


どこからか聞こえるシャワーの音。その音は少し距離があって、大きさは小さなものだった。が、その音が鳴っている最中、同じ方向から不自然な音が鳴った。


ドダダン


相変わらずシャワー音は鳴っている。間も無くして男性の声が聞こえた。


「大丈夫か!?」


ガララララララ


扉を開ける音がして、ドタバタと慌てているような音が聞こえる。何があったのだろうか。


「おい! 聞こえるか! 大丈夫か!」


シャワー音が消えた。この時点で、誰かがシャワーの最中に倒れたんだろうと予測がついた。


ピ ピ ピ


何かの音が三回鳴った。


「救急です。妻がシャワーを浴びている最中、突然倒れました。場所は……」


内容から、すぐに先ほどの三回鳴った音は電話の音だと分かった。それからすぐに救急車の音が近づいてきて、白い光が辺りを包んでいった。