私の唯一の居場所
それは



「学校の屋上」 である。


私は昼休み、放課後などは

ほとんど屋上にいることが多い。

屋上には私以外は誰もいない。

グラウンドや校舎を見渡すことができる。


静かで落ち着ける唯一の居場所である。




だがある日をきっかけに、

私の生活は一変した。



私の名前は山口雨音(やまぐちあまね)


現在高2。


その日、私はいつものように
屋上で寝転がり
日向ぼっこをしていた。


ガチャン


するといきなり、

屋上のドアを開ける音がした。




(え、誰!?)


足跡が私のとこへと近づいてくる。



「ねえ君、あまねさんだよね?」


私は寝てるふりをして無視をした。





薄目でその男を見てみた。

背は高く、栗色の髪の毛。

肌は白く、だけど自信に満ちてるオーラ。
モデル気質を漂わせている。


だけど、学校にこんな人
いたっけ??
「ねえ、起きてるんでしょ?」


げっ、バレてる。

私が心の中で焦っていると、


その男がいきなり
私の横に寝転がってきた。

え、ちょっ!?何事?

とりあえず、目を閉じ寝てるふりを続ける。

「屋上っていいよね。」


男が言った。


「俺、今日からこの学校に通うことになった栗原晴(くりはらはる)、よろしくね。」


ふ-ん。と思いながら寝ていると
ふと、唇に違和感を感じた。



「ってえー!?ぎゃー」

思いっきり私は跳ね起き、その男を突き飛ばした。
「勝手にな何してんの!」


「あ、やっと起きた。」
と男は笑いながら言う。


「だって、喋りかけても起きないんだもん。」



「だ、だからっていきなりキスなんて、おかしいでしょ!!」


「キスしたら起きるかな-。って。顔、赤くなってる。可愛い-。」


「もういいし。」


私は怒って、その場を後にしようとする。