私、何しに来たんだろう。
『花音ちゃんほらこれ!私はもう着れないから、花音ちゃんにあげるわ。』
嬉しそうに笑うから、つい、こっちも笑ってしまう。
って、それドレスじゃないですか!
「そんなの貰えません!ていうか着ていくとこないです!」
『そんなの、これから沢山あるわよ。
そうだ!1回着てみましょう!
きっと似合うわ。』
がっと腕をつかまれて大きな鏡のある化粧室らしき所に連行された。
無理矢理ドレスを着せられて、イスに座らされる。
淡いピンクのパーティー用ドレスだった。
『ほら、似合うじゃない!サイズもぴったりね』
もう、なるようになれ。
そう思っていたら、顔やら髪やらをいじりはじめた。
私、本当に、何しに来たんだろう。
『花音ちゃんはピンク似合うわよ。若い娘にはピンクねー?』
あなたまだ20代ですよ。気付いていないのか。
『よーし。完成!かわいいわよ。』
鏡にはピンクのドレスを着た自分がいた。
私には、かわいいとは思えない。
私はもう、幻の世界の住人ではない。
いま、鏡に写っている私は、
醜く飾った、
醜い人間だ。
『花音ちゃんほらこれ!私はもう着れないから、花音ちゃんにあげるわ。』
嬉しそうに笑うから、つい、こっちも笑ってしまう。
って、それドレスじゃないですか!
「そんなの貰えません!ていうか着ていくとこないです!」
『そんなの、これから沢山あるわよ。
そうだ!1回着てみましょう!
きっと似合うわ。』
がっと腕をつかまれて大きな鏡のある化粧室らしき所に連行された。
無理矢理ドレスを着せられて、イスに座らされる。
淡いピンクのパーティー用ドレスだった。
『ほら、似合うじゃない!サイズもぴったりね』
もう、なるようになれ。
そう思っていたら、顔やら髪やらをいじりはじめた。
私、本当に、何しに来たんだろう。
『花音ちゃんはピンク似合うわよ。若い娘にはピンクねー?』
あなたまだ20代ですよ。気付いていないのか。
『よーし。完成!かわいいわよ。』
鏡にはピンクのドレスを着た自分がいた。
私には、かわいいとは思えない。
私はもう、幻の世界の住人ではない。
いま、鏡に写っている私は、
醜く飾った、
醜い人間だ。