なりふり構わず追いかけた。


昔から、


花音だけを。


一途に想ってる。


今だって、


あきらめてなんかいない。



「直人!てめぇ早く行くぞ!遅れちまう!」


「…俺じゃ、ダメなんだ…。」


「はぁ!?」


「マネージャー!社長から電話ー!うわっ!!」

「またコケたのかアキラ!顔に怪我してないだろうな!?」



俺じゃ、


ダメなんだ。




じゃあ誰なら?


誰なら花音を救える?



「…1人しかいねぇよな!」



腹たちまぎれにケータイを取り出して、


あいつにかけた。


ケータイにはでなかったから、今度は病院に。



腹立つ。


ムカつく。


でも、


花音が探しているのは、きっと…




「悠樹!!!」