なんでもするの。
そのためなら。
花音は泣きそうな笑顔を作る。
「か…のん。大…丈夫。まだ、僕は死な…ないよ。」
「喋るな。前田。体に障る。」
そうか。
はじめから、
やる事なんて決まっていたんだ。
花音。
あなたはとっくに、
覚悟をしたんだ。
ならば、
私もハラを括ろう。
「早く…縫って下さい。アルコールはこのビンにありますから。」
わずかな可能性にかけてみよう。
このままじゃ前田は死ぬ。
ならばせめて、
自分にできるだけの、
最高の努力をしよう。
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