――パシュ!!――
パリンとガラスが割れる音と共に赤い血が飛び散った。
サイレンサー付狙撃銃。
さっき、赤いレーザーポインターが狙っていたのは結木 神楽だった。
それに気付いて走り出そうとした瞬間、一歩早く悠樹君が私の横をすり抜けた。
「―…あっ!」
狙われていたのは、結木 神楽。
撃たれたのは…
「悠樹君っ…!」
「来るな!花音!」
銃弾は悠樹君の左肩を貫通していた。
急所はうまく避けていたけど、出血が止まらなければ死んでしまう。
「そこの2人!カーテンを閉めろ!!第二撃が来るぞ!」
深紅のレーザーポインターはなおもあきらめずにさまよっている。
衝動的に私はカーテンが閉まろうとしている窓の外を見た。
「…いた。」