少し待つと俺の名前を呼ぶ声が聞こえる。

見なくても分かる。

凛菜だ。



淡い水色の浴衣が華奢な凛菜にはすごい似合ってる。


直視出来ねぇ……


可愛すぎだろ。



だからといって何も言わないのは凛菜が可哀相だ。


似合ってる、そう言うと頬をピンクに染める。


キスしたい。


そんな衝動になるが我慢。



俺の左隣りにいる凛菜を見ると、小さい子供の様に目を輝かせている。


「凛菜の好きなとこ行って良いよ?」


俺が笑って言うと、上目遣いで目をウルウルさせて、


「ありがとう、優翔くん!」