石段を登りきり、屋台などが見えた瞬間…


「凛菜…」

「ん…?」

「浴衣姿の凛菜すっげー可愛い…」

「えっ…あ、ありがとう…」


可愛いの言葉がいつも以上に嬉しかった。

だって優翔くんの顔を見ると、赤くなってたんだもん。


なかなか照れた顔を見せてくれないから、嬉しい。



「離れんなよ」

「離れないよ〜」


繋いでいる手にギュッと力を入れられる。


やっぱり優翔くんはあたしをドキドキさせるのが得意だ…。