目についたのは『トリュフ』。

簡単そうではないけど美味しそうだし、優翔くんも喜んでくれそう。


あたしは本を買って、そのまま近くのスーパーへ行きトリュフの材料を買った。


練習も必要だからね!


お菓子作りにここまで心と時間を費やそうと思ったことはない。


いっそのこと栞里でもずっと側にいてくれれば、楽だったかもね。


「喜んでくれるように、たくさん練習しなきゃだよね……」



本とスーパーの袋を抱えて家に帰った。


「あら?バレンタイン準備?」

「ふふっ、秘密!」


お母さんにはバレてるだろうけど…

当日を楽しみにしててね、優翔くん!