寂しく笑い手を振る凛菜。


「ちょ、北川…待てよ…」

「嫌、待たない。凛菜ちゃんが良いって言ってんだから良いじゃん」


俺の腕を引っ張ってどんどん進む。

後を振り返ると、もう凛菜はいない。


俺、最悪だ…。

大好きな子を傷つけた。



「ほら、ちょうど良い!バス来たよ?」


こいつ信じらんねー…。

ちゃんと話した方が良いな。


二人掛け用に無理矢理連れてかれて乗る。

隣にいるのが凛菜じゃないって、こんなに居心地悪いんだな…。


「優くん…」


ぎゅっと俺の腕にしがみつく。