でも俺は何もしてない。

あれはきっと…


「凛菜が自ら努力した結果だと思います。人と接するの頑張ってたし…」

「だが、そのきっかけをくれたのは…?君だろう」

「そうなんですかね…」


きっかけは、あの時廊下で偶然会った俺かも知れない。

凛菜も頑張ってたけどな。



「手のかかる奴だが、これからも凛菜を頼めるか?」

「はい…こちらこそ」

「良かった…あ、あと最後にもう一つ」

「はい…?」

「子供出来ない限りなら何しても構わんぞ」


また柔らかい笑顔で俺を見てくれる。

何だか、凛菜のお父さんとは上手くやってけそーだっ!!