バスから降りて、あたしは優翔に右手を差し出す。
いつもあたしにしてくれることを今度はあたしがしてあげる。
「優翔くん…手繋ご?」
「何か凛菜と手繋いだら安心してくるな…」
「良かったー…」
これで優翔くん、ちょっとは緊張和らいでくれたかな?
あたしは優翔くん家と違って一軒家じゃなく、マンション。
「優翔くん家より全然狭い家だから」
「そうか?」
何かあたしまで緊張して来た……。
ガチャガチャと家の鍵を開ける。
「ただいまぁ〜…優翔くん来ました…」
「おじゃましまーす」
少し狭めの玄関に優翔くんを入れる。