美咲は会社の友達。

少し前までは同僚だったのに
いまじゃバリバリの開発部課長。

なんか遠いなあ、
なんて感じてしまうけど

美咲は私のことをよくわかってくれてる。


「いや、別に香織がなにもないってわけじゃないでしょ?」


「それは、まあ、そうなんだけど…」


うまく言えない言葉に
口ごもってしまう。


「まあ言わんとせんことはわかるんだけど、あんたが自分に自信もたなきゃ。涼太さんだってどうしようもないんだし。」

「そうだよね〜」



私はへだっと
喫茶店の机に突っ伏してしまった。