「はあ、またそんなこと考えてたの」


「いや!だから、別にいいんだけど…」


「よくないから考えるんでしょ〜」


私の目の前にいる女は
嫌な目で私を睨んだ。

その女だって今は
人妻だ。
左薬指が嫌らしく輝いて見せる。


「いいよね、美咲は 美咲だって仕事バリバリだし。モデルみたいに足長いし。」


私も負けないくらい嫌な目で
睨み返してやった。


「なに、その顔。ほめてるの?」


美咲が笑ったので
私もわらってしまった。