「つか、なんでそんな不機嫌なんだよ」

「菜々にムカついた」



朝、菜々を起こしに部屋に入ったら、小さい紙切れが落ちていた。



ノートの切れ端みたいなやつが二つ折りにされていて、中には名前とメアドが書かれていた。



名前はどう見ても男の名前で。



多分菜々に告白したんだろう、と思った。



それはよくあることだからシカトしようと思ったけど、さ…。



「なんかイラつくんだよ」

「ふーん?」

「興味ねぇなら最初から聞くなよ」



しかも優奈みたく、ニヤつくな。



「それってさ、ヤキモチなんじゃねーの?」