私は思わず声を上げてしまった。


「なんで驚くんだよっ?!ってか見回りの先生きてんぞっ!」

「うっそっ!バレたら内申絶対やばぃっっっ!!」


「やべぇ!こっちきてる!優っ!」

「えっっ?!」

私は有理に手を引かれたとたん教室の電気が消えた。


私は教室の隅で有理に抱かれ隠れていた。




「ゆ…ゆう…り…?!」


抱かれている私の心臓はバクバクしていた。



私の頭を自分の方に寄せてる。


有理の鼓動が聞こえてくる。


「何ドキドキしてんのっ?!」


「なっ!しっしてないしっ!!」


ドキドキしてたらいつの間にか先生は去っていた。


「よしっ!大丈夫かっ?!」


有理は私を離しボサボサになった私の髪をかきあげた。



「だ…大丈夫。」



なんでこんなにドキドキしてんだろっ…


私はスクールバッグを持ったままぼーっとしていた。



「ばれねぇうちに帰るぞっ!」


「う。うん。」


私達は静かに教室から出て靴を履き替え、裏口からそーっと出た。


「あっぶねー。バレなくてよかったな。」