「なんやあいつ…、左目出してからハンパなく動きがよーなったやん。」


うちは驚愕したまま、ぽつりと呟いた

隣にいる先生も唖然としていた


それもそのはず

左目をだしたことによるかは不明だが、あの少年のスピードと瞬発力が格段に上がった

尋常じゃないほどに


先程まで、かわしきれてなかった吸血鬼の攻撃を易々とかわし、尚且つ合間に確実に心臓を狙って剣を突き出している


「信じられへん…!
あの反射力は璃玖(リク)先輩並やん!!!」


璃玖先輩とは、この黒塔の最上位にして最強、プリンシパルメンバートップを握る男、天月 璃玖(アマツキ リク)である

うちはかつて戦ってあまりの身体能力のすごさに、楽に敗北した


その時の璃玖先輩と変わらぬ速さや!!!?