隣の席の奴は、
鈴木大輔って人。
男女から共に人気がある。
捕まえた女は星の数。捨てた女も星の数って噂がある…。

 「なぁー雫っ」
 「なに?」
 「教科書見せてっ!」
と笑顔でそう言う。
他の人に借りれば?と冷たく言うと、
悲しそうな顔をして、
そんなこと言わないでぇーっ
と言われて、仕方なく一緒に見ることにした。

 「さんきゅ」
 「別に」
 「つめたいなぁー」


 あの日までは、まさか
 コイツを好きになるなんて
 思いもしなかった。