「ま・・・に・・・あった・・・」
ゼェゼェと、まるでノドでミニおじさん100人が
大合唱しているような音がした。くそ。だまれジジィ。
「おはよう!ギリギリだねー」
そう話しかけてきたのは姫香だった。
「おは・・・よ・・・朝・・・待ち合わせ・・・ごめ・・・」
とぎれとぎれで、朝、待ち合わせに行けなかったことを
謝った。
「いいよ全然!真子cも遅刻ぐらいするよね♫」
なんだろう・・・羽・・・天使の羽が見える・・・。
私が醜く見える・・・。光がまぶしい。
「朝。メール返ってこなかったから・・・
どうしたんだろ?って心配しちゃった」
「あ!あのメール・・・姫香だったの?」
ショッキングピンクのケータイを開くと。うん。確かに
7:30くらいに一通きていた。
朝私を起こしてくれたあのバイブと着信音は
姫香だったのか。
「ごめん。見てなかった・・・(汗)」
「いいよいいよ(笑)おもしろいねー真子c(笑)」
「はは・・・」
乾いた笑いが出てくる・・・。
あまりにもふがいない自分に涙も出てきそう・・・。
「おーっす」
「あ!おはよー沙良c」
「グッモーニン・・・」
そこへ意気揚々とやってきたのは沙良だった。
朝からテンションMaxなのが恨めしい・・・。
「んー?真子ー??元気ないなぁ(笑)
さては寝坊してダッシュしてきたの?」
「な・・・なんでわかるの!?」
「図星かよ!」
参った・・・エスパーだったのか・・・。
いや。多分息切れおこしてたのを見ていたんだろう。
「2人ともおもしろいねー(笑)」
姫香がぽや~んって効果音が聞こえそうな声で
返してくる。背景は花が咲き乱れてる・・・。
「おーい。朝礼だ。体育館に行けよー?」
担任の久保田の声だ。悪い先生ではないし
熱血はいってるけど、クラスの人も気に入っている。
「並んでくださーい」
クラス委員の声が響く。
ああ・・・一週間の始まり始まり・・・。