『家電に電話するから出ろよ』



『携帯はまた買いに行こうな』




『うん、気を付けてね』



『おう、ちゃんと飯食えよ』



家の前から下を見下ろす


駐車場から想司君の真っ黒な車が


ゆっくり出てきてクラクションが鳴る



私はゆっくり手を振りながら


家へと入った


一人になると自然とため息が出た


まるで重力に押し潰されてるみたいに


その場にヘタレこむ


胸の奥から込み上げてくる感情を


ゆっくりと吐き出そうとする



"寂しい"



一人ぼっちになると痛感する