気まずそうに想司君は頷いた



『まりあ、コーヒー入れてくんない?』



どこか苦し紛れの笑顔


私は何も言わずにコーヒーを入れる


想司君はぎこちなく


ソファーには座らずに


フローリングに腰を下ろす



何かおかしい



私がいる事で気を使ってるのだろうか?


私は出来たコーヒーを


想司君の元へ運ぶ


その瞬間、足の親指に生暖かい


何かを感じた…


暗くて見えないが水ではない


ん? 少しぬるっとしてる


見覚えがある感触


私はぽたぽたと垂れている


それを目で追う


そこには脇腹を握りしめ


フローリングに座る想司君


あぁ、そうか