此の寝室だって他人から見れば現実なのだろう。否、僕だって分かっている。何処に居たって時間は刻まれ、僕も軈て変わり果てる。分かっているのだ。此の寝室に籠っていたって、現実は変わらないのだ。此の部屋が現実でないわけがないという事も脳内では分かっている。心がその事実を受け付けないだけで。