気付くと、僕はベッドの中にいた。また変な耳鳴りがしたな、と思っていると、目の前に人影が現れた。
‘あ。目覚めた?もう平気?’と僕に聞いてきた彼。とても痩せていて背がかなり高い。少し癖のある声にサラサラの茶髪。バランスの良い、洗練された顔をしている。僕は‘大丈夫’と言ったものの、何故彼が僕の家にいるのか分からなかった。と言うより、彼は誰なのだろうか。