・・・

私の顔を一瞬見た帝は、

深い溜息をついた。

・・・

「今日の所は、帰る事にしよう。

だが、私はまだ諦めたわけではらぬ。

何度でもくるぞ…源氏、朱音」


・・・

そう言った帝は立ち上がると部屋を出ていった。

・・・

その場に取り残された私と光。

長い長い沈黙が続く。

・・・

しかも光は、

私の顔をずっと、

真剣な顔で見つめている。

・・・

私は見ていられなくて、

目線を泳がせる。

・・・

「…朱音」

「・・・はい」


「その格好はなんだ?」

「これは・・・」

返事に困った時だった。