仕事用のメガネを外し、コーヒーを口に含みながら、パソコンで「咲坂」の連絡先を探し始める。 咲坂家。 それは日本有数の大財閥だ。 俺ら藤城家のいわゆる親会社。 この咲坂家にも1人娘が居て小さいころよく、遊んでいたらしい。 ぼーっとパソコンを見てると親父が部屋を出る間際に一言。 「今日、例の付き人が来るぞ。 今日中に顔合わせだ。」