『………大っきい………。』


凄く大きな建物が敷地の中に二つ。


凄く大きな門も二つ。


……勝手に使ってはいけない気がする。


そう思って、電話を書けた。


『もしもし。』

「もしもし、柚婭?」

『うん。どの門もから入んの。』

「あっいまどこ!?」

『正門の前にいるけど。』

「行くから、待ってて!」


そう言って、私から掛けた電話は、理事長……滝澤 華 -タキザワ ハナ-さんに切られた。