「あれ?…でも里美さん、看護系の大学じゃなかったっけ?」

「うん、保健婦になろうと思って…また、ここに戻って来たいから…」

「そっか…」

「…私はさ〜本書きは、ライフワークで続けていくつもりだけど…鳴海君は?」

「…やれたら…いいねー」

鳴海君は、寂しそうに笑った。

「…私、鳴海君の演技が好きだったわ〜ファンだったのに…」

私は深いため息をつくと、心の中で飽和し切れない…ある感情が胸に突き上げてきた…

「本当?知らなかった…」

「うん、ついでに言っちゃうとね〜演技をしてない時の鳴海も好きだわ…」

「え…」

言ってしまった後に、鼓動が激しくなる自分を、私は冷静に眺めていた…

「やっぱり荷物を持って行ったのは、鳴海君だわ…」

「え…?」