「フー、いったい誰だったのでしょうか?…悪い人には、見えませんでしたが…」

そう言いながら部屋に戻ると、上から白いものが降って来た。

「え?」

その白いものはドンドン降って来て、花吹雪のように部屋中を舞った…

「…羽がどうして、こんなにいっぱい降って来るんですか?」

羽の雨の中で、ラサエルは呟いた。

「どうしてって…それは俺が…もとい・私が元天使だからよ…どう?信じる気になったかしら?」

白い羽の中から突然、先程の美女が現れた。

「し、信じます、信じますよ〜!あなたは元天使で、私の友人でしたよね?!…あれ…?」

「…ウソだろラサエル…お前、思い出したのか?」

「…カイ…サル…ですよね、あなたは…ああ、懐かしい…」

「おいおい…マジかよ、思い出す事なんてありか?」

「カイサル…どうやら思い出せるのは、あなたの事だけのようです…私が何者であったのかは、思い出せません…」

ラサエルは嬉しそうにカイサルを見ると、続けた…