「よっ、久しぶり!元気だったか?ラサエル。お〜寒い、早く中へ入れろよ。茶ぐらい出るんだろうな〜」

その人物はそう言うと、ズカズカと部屋へ上がり込み、ベッドの上に寝込んだ。

黒いコートと帽子をかぶっていたが、取る様子はない…

「あ・あの何ですか、あなたは?ああ、勝手に入って」

あわててラサエルは、男を追いかけた。

「何だ…すっかり忘れちまってるのな…そっか…じゃあ、俺の事は鈴木一郎とでも呼んでくれ」

「何の事を言ってるのか、分かりませんよー?!」

「ま、細かい事は気にするな。今日から、ここで世話になるぜ!よろしくな」

「な・何ですって?!どうして、そうなるんですか?!」

「いや〜俺もさ、ついに堕天使になっちまってよ〜」

「堕天使…って何ですか?」

「分からなければいいよ…ともかくここに居座るぞ!」

「だから何でですか?!」