その2

翌日の放課後…

長沢は八崎に言われた通り、生徒会室に鳴海宗一を連れて来た。

「やっちゃん、連れて来たよー」

生徒会室は二階にあり、教室半分ぐらいある広さの部屋だった。

「あれ?いないや…隣かな?」

長沢はツカツカと部屋の奥に進んで一つの扉の前で止まると、鳴海を手招きした。

「やっちゃん?」

扉を開けると十畳ほどの部屋で、ナゼかタタミが敷いてあり、こたつが置かれていた。

こたつの上には、パソコンが一台のっていて、窓際には流し台とガス台が並び、冷蔵庫まである…

「会長と呼べ桂!ご苦労様、鳴海君。ささ、こっちに入って」

八崎はこたつに入ったまま、鳴海を手招きした…

言われるままに、上履きを脱いでタタミに上がると、鳴海は所在なくこたつの前に正座した。

長沢が手慣れた様子でお茶を入れ、定位置に座ると話が始まった…