「里美さん…ごめんね僕のせいで…怖い目に合わせてしまって…」

里美さんは首を横にふるばかりで、何も言ってくれない…

もしかして、怒ってる…?

「あいつはオレが送ってやったから、心配ねーよ…」

「すみませんでした…僕がちゃんと、覚えなかったから…」

「いや、元はと言えば、オレが巻き込んだんだし…それより里美さんに礼、言っとけよ?…彼女がオレらを、呼びに来てくれたんだからな…」

「え…?」

「いや〜里美さんのドッペルゲンガーを見た時は、たまげたな〜しかも大泣きしてるし…」

「あ…ありがとう里美さん…そっか…」

もし、里美さんの幽体が、八崎先輩達を呼びに行ってくれなかったら…自分は今頃、ここにはいなかったのだ…わー…

「ま・一件落着という事で、オレら帰るわ」

「じゃーね、二人とも気をつけて…鳴海君、送ってってあげなね〜」

先輩達が出て行くと、部屋はシーンと静まり返った…

「…里美さん…帰ろうか…?」

僕は恐る恐る声をかけた…