締め切った視聴覚室の窓を開けた。



夏休みの間、演劇部はこの教室を使う。



開けた窓からは新鮮な空気とともに生暖かい風が入ってくる。



「そういえばさ、優愛、麻賀君…行っちゃったんだよね?」



みっちゃんは急に思い出したように心配そうにあたしの顔を覘きこんだ。



「うん……」



「優愛は寂しくない??平気??」



あたしはなるべく笑って頷いた。



みっちゃんはそれ以上は聞いてこなかった。



あたしの様子から何かを感じたのかな??



ありがと・・・・・何も言わなくても分かってくれる友達っていいよね。