好きっていう言葉じゃ足りないくらい、あたしの気持ちは『修人』であふれているの。



その想いがこぼれてしまわないように、あたしは自分の気持ちに正直でいたい。




「ここまでで大丈夫だから。また明日ね!修人」



駅の改札の前で修人の手を放す。



修人のぬくもりを失ったあたしの手は、急にヒンヤリと熱を冷ます。



「おぅ!じゃあな。気をつけて帰れよ。家着いたら電話かメールして」



「うん。分かった。バイバイ!」



修人・・・・・あたしね、知ってたよ。



あたしが見えなくなるまでいつもそのまま見送ってくれること。



人ごみの中、あたしの姿を見つめてくれていること。



そして今日も修人は小さくなるあたしの後ろ姿を優しい眼差しで見ていてくれるんだね。