「行って来ま~す」


お気に入りのワンピースを着て、家を出た。



「あら?出かけるの??デート行くみたいに可愛いじゃない?」



お母さんが玄関先で声をかけてきたけど、



あたしの頭の中は『修人』でいっぱいで・・・・・。



駅までの道、足どりだってこんなに軽いんだ。



嬉しくて、ただ嬉しくて。



通り過ぎる景色さえいつもより鮮やかで、特別に思えてくる。



履いているミュールがコツコツと音をたてる。



急いでるつもりはないのに早足になっていく。



会えるんだ。



会えるんだよ。



もうすぐ修人に・・・・・。