ジュリエットの衣装は鮮やかな赤紫色のドレス。



あたしにとってのジュリエットのイメージ。



女性らしく、高貴で彼女の魅力を引き立てる色。



衣装を作る時、あたしの意見で決めてもらったんだ。



それに対して、ロミオの深い緑色の衣装が絶妙なバランスを加える。



濃くて、深いその緑の衣装に包まれた木下君のロミオ。



「完璧……本当に…2人とも…」



南先輩は目を潤ませながら、



あたしと木下君に感動、感激した様子だった。



「文化祭の本番が楽しみだね!」



みんな声を揃えて、そう言い合った。